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川内など数基稼働か 裁判や地方選も影響 原発再稼働

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再稼働一番手と目されている九州電力の川内原発(毎日新聞 / アフロ)

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電力業界における2015年の最大の焦点は、原子力発電所の再稼働の行方だ。

11年3月11日の東京電力・福島第一原発事故発生後、国内の原発は12年5月までにすべてが運転を停止した。原発の安全性を審査する制度を根本的に見直すためだ。例外的に関西電力の大飯原発3、4号機が一時稼働したが、それ以外は現在に至るまで停止が続いている。

12年9月に発足した原子力規制委員会は、新規制基準に基づく原発の安全性審査を13年7月から開始。これまで10電力会社が13原発20基の審査を申請済みだ(下図)。このうち再稼働一番手と目されているのが九州電力の川内原発1、2号機。14年9月、設計変更の基本方針を示した設置変更許可申請が新規制基準に適合していると評価され、初めて事実上の合格証(審査書)を得た。その後11月初旬にかけ、立地する薩摩川内市長と鹿児島県知事、それぞれの市・県議会が再稼働に同意した。

反対論は根強く差し止め判決も

しかし、これですぐに再稼働できるわけではない。設置変更許可を受けた後は、原発の詳細な設計を示した工事計画と、災害防止対策を定めた保安規定の審査で認可を受ける必要がある。そして最後に原子力規制庁の検査官立ち合いによる使用前検査を経て、再稼働の運びとなる。

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