「2015年は株式バブルの形成が徐々に進む」。あるエコノミストはこう予想する。その大きな要因が、厚生年金や国民年金の積立金約130兆円を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の新資産構成への移行だ。
14年10月31日、日本銀行の追加金融緩和と同日発表となったGPIFの新資産構成。図表1のように14年6月末時点の資産構成に比べ国内債券(主に国債)の比率を大きく減らし、その分、国内外の株式や外国債券の比率を増やすという内容だ。国内株は単純計算で約10兆円の買い増しとなり、発表後初めて市場が開いた11月4日、日経平均株価は448円の急騰となった。
一方で国内債券の売却額は約24兆円にも上り、国債価格下落(金利上昇)につながりかねない状況だった。だが同日発表の追加緩和策では、日銀は長期国債の購入額を年間約30兆円増額することを決めた。市場を通じて日銀が、GPIFの国債売却を買い支える構造だ。
安倍政権と一蓮托生 株式バブル誘発も
GPIFの行動は15年の株式市場にどんな影響を与えるのか。大きなヒントは、GPIFが株式市場の需給に配慮するため、新資産構成への移行完了期間を示していないことと、新資産構成では市場環境を見ながら乖離許容幅内で構成比を機動的に変えられるとしていることだ。つまり、GPIFは一気呵成に新資産構成にシフトするわけではない。
逆に言うと、GPIFは株価下落局面で押し目買いしていくことが予想される。GPIFとの関係で言えば、15年は一気に高騰することはなくても、下値の堅い、ジワッとした上昇相場になるのではないか。
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