世界を恐怖に陥れたエボラ出血熱と、2014年夏に東京・代々木公園を震源に流行したデング熱。これらの感染症は今後どのような展開を見せるのだろうか。
WHO(世界保健機関)によると、11月末時点でエボラ出血熱の感染者は1万7145人、死者6070人を突破。今回の流行は14年3月のギニアでの集団感染から始まり、隣国のリベリア、シエラレオネを含めた西アフリカ3国で感染が拡大。過去最大の広がりを見せている。
アフリカ以外の先進国にも飛び火した。米国で4人が発症し1人が死亡したほか、スペインでも1人が感染。国内では患者は発生していないが、10月に1例、11月に2例の疑い例が出て世間は騒然となった。
病原体であるエボラウイルスが体内に入ると、2~21日の潜伏期間を経て、発熱、頭痛などが始まり、下痢や嘔吐、下血や吐血から多臓器不全を起こし、半数以上が死に至る。
しかも、現時点では確立された治療法やワクチンは存在せず、水分補給などの対症療法しか手だてがない。未承認ながら治療効果が期待されている薬には、富士フイルムホールディングスの抗インフルエンザ薬「アビガン」(一般名「ファビピラビル」)と、米国マップ・バイオファーマシューティカルが開発中の「ZMapp」がある。ただし、いずれもエボラ出血熱への有効性が科学的に証明されたわけではない。
エボラ熱流行の背景に西アフリカ特有の風習
高い致死率で治療法がないエボラ出血熱は確かに怖い病気だが、今後爆発的に感染が広がる可能性は低い。エボラウイルスの感染経路が非常に限られているためだ。空気・飛沫感染はせず、患者の血液などとの濃厚な接触によってのみうつる。
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