船井電機が混迷、中で何が起きているのか

脱テレビ進まず、もがき苦しむ

突然の社長交代に衝撃が走った船井電機(大阪・大東市)

「世界展開も含めて、1日も早く(売上高)100億円を目指したい」。11月14日、船井電機は医療ベンチャーと提携し、医療事業へ本格参入すると発表した。

会見で医療事業の展望を語った林朝則社長は、実は10月に社長復帰したばかり。前任の上村義一社長が在任9カ月で辞任し(11月12日付で退職)、再び経営の舵取りを託されていた突然の社長交代は「一身上の都合」(同社)とし、真相は不透明。昨今の船井の混迷ぶりを象徴している。

過去には「世界のフナイ」と呼ばれたが

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船井電機の業績推移

2000年代前半、米小売り大手ウォルマート向けのテレビやDVD、米プリンタ大手レックスマークからのプリンタのOEM受注が当たり、「3本柱」で営業利益率10%台を誇った船井は、電機業界の勝ち組だった。が、DVDの市場縮小やレックスマークのプリンタ事業低迷に加え、頼みのテレビも価格競争にのまれ、2010年度から4期連続の最終赤字に転落。今期テレビが多少なりとも持ち直すが、新たな収益源確保が急務となっている。

そこで林社長が前回の登板時に手掛けたのが、レックスマークからのプリンタ事業承継。特許や設備を取得し、2015年春にも自社ブランド製品を投入する。ただレックスマーク自体、競争力を失い撤退を決めているだけに、収益柱に育つかは未知数だ。

次の柱を探す試みはほかにもあった。一つが音響機器だ。従来船井はテレビでブランドライセンス契約を結ぶ蘭フィリップスと音響機器の販売契約を結んできた。その縁もあり2013年1月、同社からの音響機器事業取得を発表したが、契約違反を理由にフィリップス側が突如、売却を撤回。損害賠償を請求し合う泥沼の事態に陥っている。 

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