『ノルウェイの森』--資源国通貨の行方《宿輪純一のシネマ経済学》


 監督は、同じく男女のデリケートな関係を描いた名作『青いパパイヤの香り』の“ベトナム系フランス人”のトラン・アン・ユン(なぜ日本人監督ではないんでしょうか)。複雑かつ深い村上ワールドをうまく展開していく。

映画の題名になったノルウェーであるが、スウェ-デン・デンマークとともに北欧の王国である。ノルウェーは欧州にあり、EU(欧州連合)への加盟は、2回の国民投票(最近では1994年)を行うも否決され、EU未加盟となっている。今後の加入に向けた予定も決まっていない。否決の事由はメンタリティの面ももちろんあろうが、主力産業である漁業と農業への影響を慮ったためである。

外貨投資の分野では「資源国通貨」であるなどという言葉がある。資源国とは資源の輸出がその国の経済を支えている国のことである。実はノルウェーもそうなのである。
 
 資源国という言葉は、新興国だけでなくノルウェーのような先進国に対しても使う。北海油田が発見され産油国となり、石油と天然ガスが輸出の約7割を占める。その次に水産物が続く。

資源国通貨は、ほかにはオーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドル、カナダ・ドル、南アフリカ・ランド等がある。オーストラリア、ニュージーランド、カナダも先進国である。ちなみにノルウェーの通貨クローネ(krone)とは、王冠(crown)を意味する言葉が語源である。

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