誰もが納得、コロナ禍の「電車内迷惑行為1位」は? マナーは「改善された」という声は多いが…

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5位以下で注目したい項目は、6位の「荷物の持ち方・置き方」である。リュックを背負ったまま満員電車に乗る行為が迷惑視され、2010年の10位から年々順位を上げ、2018年には1位になった。しかし、その後ランクを下げたことは、背負いリュックに関するマナーが浸透した表れといってよいだろう。あるいは、混雑が減ったことで荷物の持ち方、置き方を気にする人が減っただけかもしれないが。

逆に、10位の「混雑した車内での飲食」は2020年の14位から4位も順位を上げた。この理由について民鉄協に尋ねてみたところ、「コロナ禍ということもあり、飲食に関する行為を迷惑と感じている人が多いようだ」との回答があった。

従来、ランキングの項目に挙がっていた「決められた場所以外での喫煙」と「混雑した車内で新聞・雑誌等を読む」については今回ランキングから姿を消した。その理由について民鉄協は「喫煙は所定の喫煙スペースで行うという習慣が一般化するとともに、近年はスマホの普及で混雑した車内で新聞を読む人が減ったため、どちらもランキング項目から外した」と説明する。

マナーは以前より「やや改善」

一方で、新たに「ペットの持ち込み方」という項目が設定され、17位にランクされた。ペットはキャリーバッグやクレートなどに全身を入れた状態で持ち込むことがマナーだが、バッグから犬や猫が顔だけ出している光景を時折見かける。愛好家にとっては見ているだけでほほえましいが、犬や猫が苦手な人やアレルギーを持つ人にとっては迷惑以外の何者でもない。

ランキングの結果を時系列に見ていくと、鉄道会社の努力やスマホ利用のような生活習慣の変化で迷惑の度合いが下がっていくものもあれば、騒々しい会話や座席の座り方のように時代は変わっても迷惑行為の上位にランクし続けるものもある。とはいえ、駅や電車内のマナーが以前に比べて改善されたかという設問については、「改善された」「やや改善された」という回答の割合が増えると同時に、「やや悪化した」「悪化した」の割合は減ったという。利用者のマナーは少しずつ改善しているといってよい。

今回はコロナ禍ということもあってか、2020年のランキングとほとんど変わらない結果となった。コロナ禍が収束した後はどんなランキングになっているのだろうか。

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