油断できない変更点、首都圏私鉄「春ダイヤ改正」 減便や種別変更でいつもの乗り継ぎが変わる?
■西武鉄道
こちらも減便が目立つダイヤ改正だが、筆者が注目したいのは、平日の日中に所沢駅での新宿線と池袋線の乗り継ぎがわかりにくくなるのではないかという点だ。
発表によると、新宿線は12時ごろ~15時ごろ、優等列車と各駅停車をそれぞれ毎時上下1本ずつ削減する。現状では毎時1本の特急を除くと急行3本・各駅停車3本で毎時6本なので、これが5本に減ることになる。毎時5本だと等間隔であれば12分サイクルだ。一方、西武池袋線は30分サイクルのダイヤなので、周期が合わない。接続がどのように考慮されるかだが、場合によっては乗る列車によって乗り継ぎ時間を含めた所要時間に大きな差が生まれるだろう。
西武池袋線は東京メトロ有楽町線との直通列車が減便される。日中の有楽町線直通列車を毎時2本減便とだけ発表しており、現時点では具体的に削減される列車はわからない。ただ、この直通列車削減に合わせて、東京メトロ有楽町線側は池袋―新木場間の区間列車を設定する。すると割を食うのは新桜台・千川・要町の利用者だ。現状のダイヤパターンがベースなら、両駅は1時間に2度、列車間隔が約10分開く時間ができることになる。
■京成電鉄
これまで臨時扱いだったスカイライナー一部列車の青砥停車が正式ダイヤになる点が注目されているが、日中の本線の特急が快速に変わるのも重要な変化だ。これによって、今まで実質的に使える本数が少なかった駅の利便性が向上する。
現在は海神、京成西船から都心へ行く場合、毎時6本の各駅停車のうち半数は東中山で快速に乗り継げるものの、半数は青砥で後続の快速に乗り継ぐことになり、実質的に使える本数は3本しかなかった。ダイヤ改正で特急が快速に変更されて東中山に停車するようになると、同駅で乗り継げる快速が毎時3本から4~5本に増える。これによって、都心への有効本数も同様に増えることになる。
「準特急」消えるとどう変わる?
■京王電鉄
京王は独自の種別「準特急」が特急に統合され消滅するのが話題だ。新宿―調布間の特急停車駅は従来の準特急と同じになり、笹塚・千歳烏山が追加される。また、有料着席列車「京王ライナー」は平日の停車駅に明大前が加わる。
特急の停車駅が2つ増えることで、新宿―調布間の所要時間は若干延びるだろう。だが、停車駅が増えることで特急通過駅の人にとってはプラスの面もある。つつじヶ丘・仙川―新宿間はどの列車に乗っても16~18分で移動できるようになる点だ。
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