油断できない変更点、首都圏私鉄「春ダイヤ改正」 減便や種別変更でいつもの乗り継ぎが変わる?

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3月のダイヤ改正で消滅する京王線の「準特急」(写真:iwasaki_2020/PIXTA)

鉄道各社が春に実施するダイヤ改正。減便が目立つ一方、サービス改善が進んだり、本数減によって逆にわかりやすいダイヤに整理されたりする路線があるなど、さまざまな変化のあるダイヤ改正となるようだ。今回は首都圏の私鉄について、公式のプレスリリースだけではわからない「便利になる」「不便になる」ポイントや、筆者視点での見どころをご紹介する。

なお、現状では詳細まで発表していない各社がほとんどで、現行ダイヤと変更点に基づいて推測した部分もあるため、実際の利用時には注意してほしい。

朝ラッシュど真ん中の特急通勤実現

東武鉄道

東武は浅草―館林・南栗橋間で朝夕ラッシュ時に列車本数を削減し、朝ラッシュ時は北千住駅に7時台に着く列車が急行系(急行・区間急行・準急)15本と各停17本に減る。

減便で利便性が下がりそうにも思えるが、急行系の列車は区間急行・急行・準急が5本ずつ(現行は7・6・4本の17本)とシンプルに整理された運行体系となる。また、減便で空いたダイヤ枠を使い、北千住8時25分着の特急が設定される。ついに朝ラッシュど真ん中でも有料着席通勤列車が使える時代の到来だ。

日中の日比谷線・半蔵門線直通列車も見直しの対象だ。日中の日比谷線直通普通列車は南栗橋・久喜発着がなくなって東武動物公園までとなり、本数も現在は東武動物公園まで10分おき毎時6本のところ、うち2本が北春日部発着となる。つまり北春日部―東武動物公園間は毎時4本に減る。両駅間の中間駅は姫宮の1駅のみ。久喜・南栗橋方面と北春日部・姫宮間を行き来する人にとっては使いにくくなるが、影響が限定的な部分をうまく削った格好といえる。

一方、東武動物公園以北のダイヤはわかりやすくなる。日中の急行(半蔵門線直通)は1時間当たり6本の運行で、現状では久喜方面4本・南栗橋方面2本だが、今回の改正で久喜方面・南栗橋方面とも3本ずつになる。交互の運転になれば覚えやすくなるだろう。

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