小湊&いすみ鉄道、首都圏で満喫「国鉄型キハ」の旅 キハ40形導入で魅力度アップ、房総半島を横断
千葉県の小湊鉄道は、東京から日帰りでローカル線気分が味わえる、以前から人気のローカル私鉄である。
JR内房線の五井から内陸へ向かう上総中野までの路線で、終点近くには養老渓谷があり、週末になると手軽に楽しめるレジャー地として東京から多くの観光客が訪れる。鉄道ファンには終点の上総中野からさらに第三セクターのいすみ鉄道に乗り継いで、JR外房線の大原へ抜けるルートも人気である。
小湊鉄道は五井駅側が通勤路線の顔も持つが、途中の上総牛久から東は列車本数も少なくなり、昭和の田舎を思わせる風景となる。近年は蒸気機関車風の機関車がトロッコ列車を引いたり押したりする「房総里山トロッコ」も運転、観光客誘致にも力を入れている。
そんな小湊鉄道は2021年4月まではトロッコ列車以外はすべてキハ200形というディーゼルカーで運転していた。この車両はオレンジとクリーム色のツートンカラーで、国鉄形車両を思わせる外観が、沿線の風景にマッチしていたのだが、車内設備はロングシートのみの通勤然とした車両だった。
JR東日本のキハ40形を導入
ところが、キハ200形車両の置き換えとしてJR東日本を引退したキハ40形が導入された。
2両が2021年4月から運転開始、その後3両が増備され、計5両となった。キハ200形は14両あったので、まだまだキハ40形は少数派であるが、キハ200形と違ってクロスシート中心の座席配置なので、路線の印象が変わったことも確かである。
2021年の晩秋、沿線の木々が紅葉しはじめた頃に、キハ40形2両編成の列車に、五井から上総中野まで乗車してみた。元只見線で運転されていた車両で、1両は小湊鉄道カラー、1両は只見線で運転されていた当時と同じカラーであった。座席はほぼクロスシートで、1両は2人と4人のボックス席に改造されたスタイルで、通路を広くしたタイプ、もう1両は4人ボックス席中心の座席であった。
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