日本の不動産業界および不動産投資法人(J-REIT)、不動産市況は底を打ちつつあるため、業界見通しを「安定的」に変更《ムーディーズの業界分析》

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5.格付けへの影響
 日本の大手不動産会社については、08年の不動産サイクルのピークにかけて行った積極的な投資の影響で、レバレッジが高水準となっている会社が多い。また、その後の景気後退の影響で、主力事業であるオフィス賃貸やマンション分譲事業の収益が圧迫されている。このため、ムーディーズは過去1年にわたり、全般的に下方向の格付けアクションを取ってきた。しかしながら、事業環境は安定化してきており、今後の格付けアクションは、各社の収益やバランスシートの改善に向けた取り組み次第となろう。

6.J-REIT
 J-REITにおいても、大手不動産会社と同様、積極投資によるレバレッジの上昇、景気後退による賃貸収益への影響が見られたことに加え、金融危機以降の資金調達環境の悪化もあったため、08年以降は下方向のアクションを取ってきた。

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