日本の不動産業界および不動産投資法人(J-REIT)、不動産市況は底を打ちつつあるため、業界見通しを「安定的」に変更《ムーディーズの業界分析》


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日本においては、長期にわたり低金利環境が続いている。ムーディーズは現在の経済状況を踏まえると、今後1~2年の間に金利が大幅に上昇するリスクは低い、と考えている。実際、日銀は8月に追加の金融緩和策を実施した。低金利環境の継続は、不動産会社や住宅取得を行う1次取得者の金利負担の軽減につながるなど、不動産業界にとってはポジティブな材料となるであろう。

金融機関の不動産業界に対する貸し出し姿勢は、一時期かなり厳しいものであった。しかしながら、今年に入り、前年同期比で新規貸出額の増加が続くなど、不動産業向けの貸し出しも徐々に回復している。ムーディーズは、金融機関の融資姿勢は依然保守的ではあるものの、優良顧客向け貸し出しは堅調であり、全体としても今後改善が続くものと予想している。

2. 不動産賃貸市場
 08年以降、上昇が続いていた東京都心部のオフィス空室率はピークを迎えつつあり、市場募集賃料の低下ペースも鈍化している。11~12年にオフィス供給が増加し、空室率が高止まりするリスクがあるため、急速な改善を期待するのは時期尚早であるが、需要も回復基調にあり、さらなるオフィス賃貸市場悪化の可能性は低いであろう。地方都市についても、需要の回復が東京都心と比べると遅れているものの、底打ちの兆しが見られている。

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