戦線拡大に躍起、ジャパンマリンの正念場 新たな船種へ進出、「総合造船」へ突き進む

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”3つの船”に挑戦

JMUは、JFEホールディングス傘下のユニバーサル造船と、IHI傘下のIHI マリンユナイテッド(IHIMU)の経営統合で、昨年1月に誕生した。その最大の特徴は建造船種のラインナップにある。

多くの人員と巨大な設備を抱える韓国の財閥系3大総合造船会社とは違って、日本の造船業界は経営資源が限られ、対応できる船の種類も少ない。実際、建造量上位に並ぶ国内造船の大半は、構造が単純なバラ積み船(鉱石・穀物の運搬船)やタンカーに特化した単品経営だ。

一方、得意船種の異なる2社が合併したJMUは、バラ積み船、タンカー、コンテナ船、自衛隊向けの護衛艦、掃海艇、海上保安庁の巡視船など、領域が多岐にわたる。すでに国内随一の船種を誇るが、ここからさらに戦線を拡大し、文字通りの“総合造船会社”を目指している。

「旧ユニバーサル、IHIMU時代にはできなかった三つの船にも挑戦し、新会社の大きな柱に育てる」──。昨年1月にJMUが発足すると、三島愼次郎社長はすぐさま大号令をかけ、設計陣に新型船の開発を命じた。“三つの船”とは、大型LNG運搬船とメガコンテナ船(積載量が格段に多い超大型コンテナ船)、自動車運搬船だ。

LNG運搬船は米国でのシェールガス産出で、大量の新規需要が確実視されている。メガコンテナ船も海運会社の船型大型化で大口受注が期待される分野。また、主要顧客である国内海運会社のニーズに応える意味では、自動車運搬船も重要だ。

「新たな船の開発には数多くの設計者を要する。しかも、今回は一度に三つ。合併していなかったら、これほどのチャレンジは到底無理だった」(副社長の太田垣由夫・商船事業本部長)。合併により、造船所の数は全国5カ所に、社内の設計・技術者数は1000人規模へと拡大。これだけの設計陣を有する国内勢は、JMUと三菱重工業の造船部門だけしかない。

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