50年後「日本の高速道路」はどうなっているのか? 日本道路会議の議論に見た専門家の希望と課題

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柳瀬氏は「現代、そして未来の日本を支える物流ネットワークの基盤となった」、渡部氏は「暮らしの向上も夢も課題も詰め込める、限りのない器を造り上げた」、そして筆者は「高速道路は日本の『地域』のありようを変え、不利であった地域の地理的条件を克服した!」と、高速道路のこれまでの「功績」をワンフレーズで提示した。

筆者が提示した主題を具体的に述べたものが、次の内容である。

明治以降、鉄道を中心に発展していた日本の国土は、幹線鉄道に取り残された街の進化や、鉄道で直接結ばれていない地域間の交流が妨げられていた。

ハイウェイオアシス「ららん藤岡」。藤岡市は上信越道のIC付近の発展が著しい(筆者撮影)

それが高速道路の IC(インターチェンジ) が設置されたり、従来の鉄道では行き来が不便だった地域が直接結ばれたりしたことで、都市が再生したり新たな地域圏が誕生するなど、日本の「地域」に新たなインパクトをもたらしている。

例えば、栃木県の佐野、群馬県の藤岡、静岡県の御殿場、愛知県の小牧、滋賀県の栗東などは、鉄道の主要幹線から外れ、以前は停滞、衰退していた都市だったが、高速道路のICの設置で、産業の集積や観光の拠点として新たな発展がもたらされており、高速道路の恩恵を受けた実例と言えるだろう。

新たな観光ルートが生まれることも

これらの都市のICの近くには、大規模なショッピングモールやアウトレットモール、物流の基地などが立地し、鉄道の駅を中心として発展した明治以降の都市とはまったく異なる都市形態を形成している。

また、神奈川県の海老名や茨城県の守谷のように、サービスエリアの設置で知名度が一気に高まった例もある。また、名古屋圏と伊那谷、名古屋・岐阜・金沢と白川郷・五箇山のように、かつては往来が不便だった地域が高速道路で短絡され、新たな観光ルートが生まれたことも特筆すべきである。

このパネルディスカッションは、筆者が受け持つ大学の授業と重なったことから、学生たちにも授業の一環としてリアルタイムで視聴してもらい、感想の提出を求めた。

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