パラの魅力伝えた三上大進が語る「7本の指と私」 「できない」を否定せず、「できる」を互いに探す

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「そもそも、障がいって何だと思いますか? たとえば車いすの人が階段を登れないなら、車いすの人が障がいなのではなく、その階段が障がいなんです。

つまり、障がいとは、本人が作るものではなくて、環境や社会が生み出してしまうもの。私も、あなたも、誰かの障がいになっているかも。だから、誰かの『できない』を否定しないで、『できる』ことを互いに探していければいいんじゃないかなって思うの」

「いつも振り返って考えてみることを大切にしています」

「最近はLGBTQという言葉も広く知られていますよね。でも、それが単なるホットなトレンドワードになってしまっているんじゃないかな、と危惧しています。

ダイバーシティや、ソーシャル・インクルージョン……そんな言葉を本当に理解できているのかな? と。そんな時、昨日の私はどうだった? といつも過去を振り返って考えてみるんです。

皮膚科医監修のもと、三上さんが自らプロデュースしたスキンケアブランド「dr365」(写真:吉澤健太)

すると、たとえば20年前はそんな言葉もまだ存在していなかった。でも、ずっと昔からマイノリティの人たちは存在していたんです。となると、現在の私達は意識していないことを、10年後の私達は課題としているかもしれない。

つまり、今も未来への過渡期に過ぎないということ。昨日知らなかったっことを、今日気づいたように、今もまだ私たちが気づけていなことがたくさんあるんじゃないでしょうか。

先日31歳になりました。振り返ってみれば、私の20代は『パーフェクトでありたい』というプレッシャーのもとでがむしゃらに頑張ってきた日々であったように思います。30代は完璧にできない自分も好きになり、もっと笑顔でいたいと思います。え、31歳の目標? そうね、パラリンピックも終わったし、今後は恋のレポートがしたいです。終わりなき旅かしら(笑)」

(文/秋山 都)

三上大進(Daishin MIKAMI)
1990年東京生まれ。立教大学卒業後、「日本ロレアル」「ロクシタン」勤務を経て、2018年NHKのレポーターに就任。
インスタグラムdaaai_chan
Twitter@daishin_mikami
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