中国の「台湾侵攻」を絵空事と捉えてはならない訳 最悪の事態を招かないために日本は何ができるか

拡大
縮小

レギュラーコメンテーター・橋下徹氏(元大阪市長・弁護士):言い続けて中国は従うのか。

新藤氏:従うと思う。

日本の専守防衛について見直す時期に来ている

櫻井氏:従わせるためにはこちら側の力を強くしなければいけない。力のない発言はダメだ。現実に中国はものすごい核の数を増やしている。ミサイルの数も増やしている。そのことにアメリカは強い危機感を感じている。中国がそのつもりであるならば、日本も、例えば、アメリカの中距離弾道ミサイルを日本に配備しますと。いま非核三原則で「作らず、持たず、持ち込ませず」だが、「持ち込ませず」を外して二原則に戻ることをきちんと言うなど、こちらにも戦う意思はあるということをこの場面でしっかりと見せることが大事だ。

松山キャスター:トランプ政権時代にボルトン元補佐官らが日本への中距離ミサイル配備について言及していた。

河野:中距離ミサイルには核弾頭と通常弾と両方ある。中国はおそらく1,250発以上持っていると言われている。アメリカは地上発射の中距離ミサイルはゼロだ。このギャップを埋めるためにアメリカは絶対に手を打ってくる。「日本に配備させてほしい」とのことがあると思うが、日本に「持ってくれ」と言ってくると思う。バイデン大統領は同盟国と「一緒にやろう」と言っているからだ。日本もアメリカに言われてからではなく、抑止力として中距離ミサイルを日本が自主的に持つことの議論を始めるべきだ。そうなったときに必ず専守防衛の議論が出てくる。この際、専守防衛とはどういう意味なのか、盾と矛の関係も本当にこのままでいいのかということも含めて、正面から国民に議論を提起すべきだ。

櫻井氏:いいチャンスだ。

(写真:FNNプライムオンライン)

橋下氏:僕は中距離ミサイルの日本配備は絶対に必要だと思う。自分の国を守るという意味でもアメリカ同盟国とのミサイルのシェアリングは必要だ。それをどう管理するかという議論はあるが、ぜひ国会で議論してほしい。地元では大反発くらうと思うが、これこそが国会議員の役割だと思う。

FNNプライムオンライン「日曜報道 THE PRIME」 の関連記事
21世紀版「日英同盟」の狙いと行方は?対中国“包囲網”と日本防衛
日曜安全保障 緊迫する米中関係 新たな脅威 中国最新空母
バイデン政権 台湾への武器売却発表 中国は反発

FNNプライムオンライン

FNNプライムオンラインは「テレビとの新しい付き合い方」ができるメディア。フジテレビ系FNN28局が総力を挙げ、これまでのテレビやニュースの枠を超えた記事・動画・ライブ配信・最新ニュースなどのコンテンツをお届けしています。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT