新興3社が覇を唱える中国ネット界、日本市場をも巻き込む競争に

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

山谷剛史  ライター

 中国のネット業界を代表する企業といえば、長らく(といってもここ5年、10年の話だが)、「新浪(Sina)」「捜狐(SOHU)」「網易(NetEase)」の3大ポータルサイトであった。これらの3社は決して勢いが衰えているわけではないが、それ以上に勢いのある3社が中国のインターネットを代表するサービスに成長しつつある。

新ネット三国時代のプレーヤーは、オンラインショッピングで知られる「阿里巴巴(Alibaba)」、中国においてGoogleに対してシェアで勝った検索の「百度(Baidu)」、そしてチャットソフト「QQ」を柱とする「騰訊(Tencent)」だ。

阿里巴巴と騰訊は香港証券取引所に、百度は米ナスダックに上場した。特に会社設立に比べて株式公開が比較的遅かった阿里巴巴と百度は、公開による記録的な資金調達額が話題となった。

中国のネット勢力図を俯瞰すると、ネットの夜明けとなる2000年前後から一貫して「新浪(Sina)」「捜狐(SOHU)」「網易(NetEase)」の3サイトが、ポータルサイトを柱に、無料メールサービスやオンラインゲームなどで利用者の囲い込みを行ってきた。

■中国のオンラインショッピングの市場規模 (単位:億元)

これに対し「阿里巴巴」は一般消費者ではなく、ビジネスユーザー向け(B2B)の卸売りオンラインショッピングサイト「Alibaba.com」で力を蓄え、個人向け(B2C)オンラインショッピングサイト「淘宝網(TAOBAO)」で、一気にネットユーザーの心をつかんだ。

また、百度は、Googleとの中国市場におけるシェア獲得競争の中で、矢継ぎ早に中国人の利用者心理に応じたサービスを展開、シェア獲得競争に勝利した。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事