なぜ香港高裁は黎氏の新保釈申請を却下したか 背景に中国共産党からの強い圧力があった⁉

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香港高等法院(高裁)は18日、香港国家安全維持法(国安法)違反で起訴されたメディア企業創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏の新たな保釈申請を退けた。同法成立直後から民主派の同氏の活動抑制を目指した中国当局の意向に沿う判断となった。

この日の審問はメディアが裁判所手続きや判断理由の詳細を報道できないよう制限する中で行われ、高等法院の彭宝琴判事が黎氏の収監継続を決めた。国安法には対象となる人物が国家の安全を危うくする行動をやめると「信じるに足る根拠を判事が得られない限り」保釈は認めないとする条項が盛り込まれている。 

黎智英(ジミー・ライ)氏(2月9日)

9日には香港終審法院(最高裁)もネクスト・デジタル(壱伝媒)の創業者で民主主義活動を支援してきた黎氏の収監を続ける判断を下している。同氏が下級裁判所に保釈を求める選択肢は残していた。

今後は国安法絡みの案件では保釈が認められなくなる 

インドのOPジンダル・グローバル大学教授(法律・国際問題)で香港大学でも法律学教授をしていたマイケル・デービス氏は「こうしたケースで裁判所は厳しい圧力を受ける」と審問前に指摘。保釈のハードルが引き上げられ、今後「慎重な判断が求められる国安法絡みの案件で保釈が認められなくなるのは確実だろう」と述べていた。

国安法を巡る裁判が年内に始まる予定の黎氏は、無許可の抗議活動に参加したとして複数の刑事責任も問われている。同氏は全ての起訴内容・容疑を否定している。

原題:Hong Kong Court Keeps Jimmy Lai in Jail on Security Charges(抜粋)

著者:Kari Soo Lindberg

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