実質金利上昇の予兆、急上昇ならバブル崩壊 マイナス実質金利という追い風が消える時

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米長期国債利回りがさらに上昇するリスクについて懸念や不安はあるが、世界の投資家にとってまさに警戒すべきなのは実質金利の急上昇だろう。

実質利回りの上昇は景気が勢いを得ていることを示唆するが、ここ数日に見られた上昇ペースが加速すれば、借り入れコストにとって悪い兆候だ。また、過去最高値付近にある株式など、マイナスの実質金利が追い風となっていた他の資産クラスは、利回り上昇によって競争に直面する可能性がある。

トウェンティフォー・アセット・マネジメントのマーク・ホルマン最高経営責任者(CEO)は「実質利回りの上昇は経済の復調を示すものであり、不健全ではない」とした上で、「ただ実質利回りがあまりにも急激に上昇した場合、あらゆる資産クラスにとって問題となるだろう。懸念材料となり得るのはその変化のスピードだ」と指摘した。

10年物インフレ連動債(TIPS)が示す米実質利回りは警戒水準から大きく離れているが、投資家は既にそうした懸念に留意している。5年物および10年物のTIPS利回りはそれぞれマイナス1.87%、マイナス0.95%と、ゼロを大幅に下回ったままだ。

チャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は、実質利回りの上昇は景気が改善の方向にあることを反映するものだが、高配当株や不動産投資信託(REIT)のように低利の時に人気だった資産にとっては競争を意味し得ると述べた。

原題:Real Yields’ Rise Is Canary in the Coal Mine for Risk Assets (1)(抜粋)

著者:Liz McCormick、Laura Cooper

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