アベノミクスが迫るインフレ経済への大転換 インフレ貧乏にならないための資産防衛術とは?

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20年にわたって続いたデフレの終焉により、日本人の資産運用を取り巻く環境は、大きく変わると筆者は考えている。先に紹介した「アベノミクスでバブルがやってくる」などの俗論にだまされずに、骨太な考え方に基づいて、資産運用に取り組むことが本当に重要になっている。歴史的ともいえるインフレ経済への大転換が迫る中で、個人投資家の皆さんは、これまでの投資の発想を、根本から見直すときが来ていると思う。

以下が、本書の主な構成である。書店等で、お手にとっていただければ幸いだ。まず第1章では、アベノミクスが始まった2012年末以降の日本経済と金融市場を、エコノミストの立場で振り返る。

また、第2章では、「アベノミクスの弱み」を、第3章では、アベノミクスが目指す脱デフレが、日本経済にもたらすポジティブな影響を説明した。第4章では、日本の金融市場の今後について、日経平均株価、ドル円相場、長期金利が、今後2,3年でどうなるかを展望した。

第5章では、インフレ時代の到来に備え、個人投資家がどのように資産運用・防衛に取り組めばよいか、具体的手段を説明した。そして最終章では、「インフレ時代の到来」とは、お金(=マネー)が経済活動や日本人の生活を支えるという本来の役割を果たすこと、だと強調している。

村上 尚己 エコノミスト

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むらかみ なおき / Naoki Murakami

アセットマネジメントOne株式会社 シニアエコノミスト。東京大学経済学部卒業。シンクタンク、外資証券、資産運用会社で国内外の経済・金融市場の分析に従事。2003年からゴールドマン・サックス証券でエコノミストとして日本経済の予測全般を担当、2008年マネックス証券 チーフエコノミスト、2014年アライアンスバーンスタン マーケットストラテジスト。2019年4月から現職。

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