「仕事ができる人」ほど人を育てられない残念さ 上手下手の決定的違いを生む「人への関心度」

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とはいえ、人材育成は非常に難しいスキルであるのも事実です。そして「仕事ができる人」ほど、実は苦手な傾向があります。

育成上手と育成下手を分けるのは「人への関心度合い」

人事評価を決める評価会議などに立ち会っていると、育成上手な人と育成下手な人は、見ていてはっきりわかります。

その違いとは、「人への関心度合い」の高さです。

育成上手な人ほど、部下の評価に悩んでいます。「なんであいつはこんなことをするんだろう?」「なんでこんなことを言うんだろう?」「どう伝えたらいいんだろう?」と、1人ひとりについて考え、その理由を分析し、悩み、そしてフィードバックの内容を考えたうえで、本人に伝えています。

一方、育成下手な人は、そもそも部下に関心がありません。極端な例としては、部下の人事評価がすべて同じ「A」だったりします。「可もなく不可もなく!」という評価です。これ、実は最悪です。

どう考えても、チーム全員が同じ評価なんてことはありえません。しかし、ある部下を本当は「B」と評価していても、その理由を考え本人に伝えるのは面倒なので「それなら全員Aでいい」と、いい加減な評価をつけてしまったりするのです。

それでは、部下は自分の改善点に気づくことができず、成長できません。

まずは、部下に興味関心を持つ。そして、3〜4年先までのキャリアビジョンやライフビジョンを一緒に考えて、どう実現するのか話し合い、能力を伸ばす方法を考える。

人事評価も適切に行い、伸ばすべき点と改善すべき点を明らかにし、1人ひとりに対して、丁寧にフィードバックする。

マネジャーに必要なのは、こうした行動です。とくに大切なのは、「部下が目指すもの」を明らかにすること。

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