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中国のゲーム会社CEOが「毒殺」驚きの事件内情 SF超大作「三体」を巡る確執と謎の遺産相続者

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林奇氏の関係者によると、許容疑者は準備した毒を混入させた1瓶30粒入りのプロバイオティクス(サプリメント)を林奇氏に送り、林奇氏は秘書に促されてそれを服用した。また、秘書も同様のプロバイオティクスを服用したという。

林奇氏が服用を始めて数日後に毒入りのものを摂取すると、すぐに吐き気や頭痛などの不調が生じた。その後、12月15日前後に入院し治療を開始、12月25日に突然症状が悪化し、当日午後5時頃に息を引き取った。

法律にも非常に精通していた

状況をよく知る別の関係者によれば、林奇氏は華山医院にて急性テトロドトキシン中毒と診断され、大量の交換輸血(4万cc)と手術治療が施されたという。その後、容体はいったん安定したとのことだ。しかし同時に慢性水銀中毒の症状があったことにより、最終的に内臓の出血や心肺の衰弱が生じたために死期が早まってしまったという。

水銀とテトロドトキシンはどちらも劇薬に指定されている。水銀は毒性の強い重金属であり、単体で身体に入ると強い神経毒性を生じさせる。テトロドトキシンはフグなどの生物が持つもので、摂取するとめまいや吐き気、唇や指の麻痺などの中毒症状が表れる。潜伏時間は5分から4時間とさまざまで、今のところ有効な薬は開発されていない。

上述の関係者の話では、許容疑者は法律に非常に精通しており、犯行準備を周到に進めていたという。また、現在も黙秘を貫いており、毒を使用して林奇氏を殺害した詳細については話そうとせず、上級弁護士チームを立てたとのことだ。

現在のところ、許容疑者の動機や毒の購入、製造などに関する詳細のほとんどが明らかになっているが、毒を利用した犯行の一連の証拠を揃えて法的な土台を固めるには、まだ課題が残されていると言える。

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【許容疑者はなぜ毒を盛ったのか】

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