「マリオ」とコラボ、ベンツ小型SUVで新戦略 任天堂の力を借りる狙いとは
ピヨーン、ピヨーン、チャリーン――
メルセデス・ベンツ日本が開いた新型車の発表会。聞き覚えのある音と共にスクリーンに映し出されたのは、往年の名ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の画面だった。しかし何かがいつもと違う。主人公のマリオがベンツの新型車に乗っているのだ。
5月29日に同社が発売した小型SUV(スポーツ用多目的車)「GLAクラス」。その広告塔として、テレビCMなどに登場するのがマリオ。ベンツと任天堂による異色のコラボレーションだ。
発表会には、上野金太郎社長がCMにも出演している実写版マリオとともに登場。会場にはどよめきが広がった。
ライバルより抑えた価格
「インパクトが欲しかった」
マリオを起用した理由について、上野社長はこう説明する。今回発表したGLAクラスは、ベンツの商品ラインナップにはなかった小型SUV。国産車、輸入車問わず、近年急速に人気が高まっているセグメントだ。同じドイツの高級車メーカーでは、BMWが「X1」、アウディが「Q3」という小型SUVをすでに投入済み。ベンツは後発だ。
GLAクラスの価格は344万円から。「X1」(377万円から)や「Q3」(421万円から)よりも抑えている。「後発なので、お求めやすい積極的な価格もきちんと入れようとなった」(上野社長)。ただし、最廉価車を含む1.8リットル直噴ターボエンジンを積んだ下位モデルなど一部は秋以降の納車になる予定だ。上位モデルには2.0リットルのエンジンが搭載され、4輪駆動車も用意されている。
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