ホンダ、新型コンパクトSUVで巻き返し フィットの派生モデルで国内市場を攻略

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新型フィットの派生モデルとして投入するコンパクトSUV。全世界でも販売を計画

ホンダが日本のSUV市場で巻き返しに打って出る。11月20日に開幕した東京モーターショーで、ホンダは新型コンパクトSUV「VEZEL(ヴェゼル)」を12月20日に発売すると発表。市販モデルの実車を公開した。

ヴェゼルは、9月に発売した新型フィットの派生モデルの1つ。1月の米デトロイトモーターショーでコンセプトカーが公表され、2013年末に発売とアナウンスされていた。排気量1.5リットル・ハイブリッド直噴エンジンと、排気量1.5リットル・直噴エンジンの2種類のエンジンに、それぞれ前輪駆動、4輪駆動の2つの駆動方式を組み合わせたモデルがラインナップされる。

手薄だったカテゴリーを強化

ホンダのSUVといえば、米国を中心に海外で人気を誇る「CR-V」があるが、日本市場ではサイズが大きくあまり売れていない。ホンダでは「ヴェゼルのサイズなら取り回しやすいうえ、小柄な女性でも扱いやすい。1台を家族で使うことが多い日本のクルマ環境に向いている」と見ている。

06年に「HR-V」の販売を終了して以降、コンパクトSUVはホンダのラインナップからは外れていた。久方ぶりの新型車投入ということで、「新たな市場を切り開く」(峯川尚専務)と、拡販にも力が入る。

フィット派生のコンパクトカーとしては、14年春にセダンも投入される予定だ。日本ではハイブリッド専用車となる。ヴェゼルとこのコンパクトセダンは順次、全世界でも販売される計画で、フィットと合わせて、16年度には合計150万台の販売を目指している。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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