映画「親切なロシア料理店」で知る人々の優しさ 「まわりの親切な手」を頼るのも正解のひとつだ
ニューヨークの片隅に、創業100年を超える伝統的なロシア料理店〈ウィンター・パレス〉があった。かつて栄華を誇ったこの老舗料理店も、今や料理もひどいありさまで、経営も傾いていた。だが、そこになぜかワケありの人たちが集い、やがて新たな人生を見つけ出す場所となっていく――。
ワケありの人々が集うロシア料理店
『17歳の肖像』『ワン・デイ 23年のラブストーリー』など、世界中の女性から熱烈に支持されるデンマーク人監督ロネ・シェルフィグの最新作映画『ニューヨーク 親切なロシア料理店』が12月11日よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAなど、全国で順次公開される。困難な時代に生きる人たちを優しいまなざしで描き出す希望の物語だ。
本作の物語は、人生に生きづらさを感じている2人の女性を軸に展開される。1人目はニューヨークのマンハッタンで創業100年を超える老舗ロシア料理店〈ウィンター・パレス〉の常連客である看護師のアリス。
彼女は恋人に裏切られて以来、「わたしは誰の1番でもない」と感じ、ひとりで生きてきた。だが、周囲の人たちの彼女の接し方の言外に「ひとりでさみしい女性」というレッテルを貼られていることに気づき、傷つくアリス。しかも彼らに悪気があるのか、悪気がないのかがわからないだけに、余計にアリスを傷つける。
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