脱サラでつまずく人には耳が痛い不都合な真実 軽々と「独立開業の道」を選んでも苦しむだけ

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もし、こちらが真剣に提案しているのに茶化してくるようなご家族なら、「やっちゃうぞ」でいいのでは? 「勝手にやっちゃうぞ」と宣言するのです。貴重な宣言ができて羨ましいです……。

ただし、これが自分の親なら、どうしても相談しなくてはいけないわけではないと思います。通常、親のほうが先に亡くなりますし、子は親に対して、自身の「会社を離れた後の生き方」について責任を負う必要はありません。子にとっての親不孝は、犯罪者になることと親より先に死ぬことの2つだけ、と割り切ってください。

もちろんパートナーの親なら、借金や、過去にバレた浮気や本気等の負い目がない限り完全な他人ですから、ご自由に。

もし反対されたら再度挑戦を

パートナー本人の年収が自分より高い場合(=扶養家族ではない場合)も、とくに気にしなくていいと思います。

『会社を離れても仕事が途切れない7つのツボ』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

少なくとも決定的な迷惑はかけないし、相手のほうが経済力を持っているわけですから「世間体」以外に大した影響はないのではないでしょうか。「世の中がわかってない」「遊びじゃない」等と言われようが、人生は一度きり。遠慮することはありません。

さて、反対された人は、扶養家族の賛成が得られるように、計画を練り直すなり性格や生活態度を変えるなりして、時間をおいて再度プレゼンしてみてください。

自分の家族にすら売り込めない人が、企業の後ろ盾もなく、赤の他人から仕事を取れるとは思えません。厳しいようですが、フリーランスも副業も無理でしょう。

伊藤 賀一 「スタディサプリ」日本史講師

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いとう がいち / Gaichi Ito

1972年9月23日京都府生まれ。リクルート運営のオンライン予備校「スタディサプリ」で日本史・倫理・政治経済・現代社会・中学地理・中学歴史・中学公民の7科目を担当する「日本一生徒数の多い社会講師」。

43歳で一般受験し、2018年現在、早稲田大学教育学部生涯教育学専修3年に在学中。著書・監修書は、文庫『世界一おもしろい日本史の授業』シリーズ、『「カゲロウデイズ」で中学歴史が面白いほどわかる本』など。ラジオパーソナリティー、リングアナウンサーなど、その複業術も注目を集める。

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