スバリストは新型「レヴォーグ」をどう見たか 全方位的な進化を感じるが気になる部分も…

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2代目となる新型は、エンジンを新開発の「CB18型」に刷新し、ボディサイズも若干大きくされている。

<スペック>
エンジン形式:CB18
排気量:1795cc
最大出力:130kW(177PS)
最大トルク:300Nm(30.6kgm)
ボディサイズ:全長4755mm×全幅1795mm×全高1500mm

CB18型1.8リッターターボエンジンは、FB16型から排気量アップを行ったもので、最高出力5kW(7PS)、最大トルク50N・m(5.1kgf·m)のアップなる。トランスミッションはリニューアルされたCVT「リニアトロニック」だ。燃費は、先代の1.6リッター車を上回る16.6km/リッター(JC08モード)、13.7km/リッター(WLTCモード)。

ボディサイズは全長で65mm、全幅で15mm大きくなった。使いやすいボディサイズの中で、ラゲッジスペースはツーリングワゴンらしい容量を確保している。荷室容量は39リッター増えて561リッターとなった。ボディサイズは、初代レヴォーグでダウンサイズしたが、再び大きくなり、5台目レガシィに近いものに。しかし、ツーリングワゴンとしての価値、ユーティリティは継承していると言える。

車体には、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)と呼ばれる次世代スバル車の基礎となるプラットフォームが開発された。新たにフルインナーフレーム構造を採用し、ボディ剛性を向上したのがポイントだ。筆者はサーキットで試乗して、そのボディ剛性の高さを実感している。変な揺れやボディがよじれる感覚がないのだ。

スバル初の電子制御ダンパーを装備

「超・革新」として進化したのは、ボディだけではない。STI Sportには、新たにZF製の電子制御ダンパーが採用された。スバル車初となる電子制御ダンパーは、ComfortやSport+など5つのモードがあり、走りの性格を変化させる。開発責任者の五島賢氏は、これを「キャラ変(=キャラクターが変わる)」を呼ぶ。

サーキットでの試乗でもその変化は如実に感じられ、Comfortでは高級サルーンのような快適性を実現しながら、Sport+では本格的なスポーツドライビングが楽しめるハンドリングが体感できた。

もう1つ、「超・革新」の部分がある。それは、今やスバルの代名詞となった先進安全機能「アイサイト」の進化だ。

時速50キロ以下での「ハンズオフ」が可能となった(写真:SUBARU)

1999年に3代目「レガシィランカスター」に設定されたアイサイトの全身となる「ADA(アダクティブ・ドライビング・アシスト)」の登場からおよそ20年が経ち、名称は「アイサイトX」となった。

プリクラッシュブレーキや全車速追従機能付きクルーズコントロールといったアイサイト コアテクノロジーに、時速50キロ以下で動作する渋滞時ハンズオフアシストや自動で車線変更を行うアクティブレーンチェンジなどがプラスされた。3D高精度地図データと、準天頂衛星システム「みちびき」やGPSから得られる情報を利用することで実現した機能だ。

なお、アイサイト コアテクノロジーは全車標準装備だが、さらに進化した高度運転支援システムのアイサイトXは、選択装備となる。

次ページ価格は上がって310万円~
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