日本株の先行きで米大統領選より気になること

アメリカの中期の株価見通しは上昇基調で不変

アメリカのマーケットはトランプ大統領の病状や追加経済対策などをめぐり、一喜一憂の状態。だが筆者に言わせれば、日本株の先行きを見渡すとき「気になること」があるという(写真:AP/アフロ)

先週までの世界市場は、アメリカのドナルド・トランプ大統領の健康状態や追加経済対策を巡る動向に、振り回された感が強い。

まず10月2日金曜日の東京市場が引ける前、大統領が新型コロナウイルスの検査で陽性反応だったことが判明し、その後の株価の悪材料となった。しかし、翌週初の5日月曜日、アメリカ株式市場の取引中に大統領が退院するだろうとの報道が伝えられると、同国の株価は持ち直しを見せた。

こうした「大統領の感染、その後退院」という材料に対する市場の上下動は、一般論として「アメリカの政治情勢の不透明感の強まりと薄らぎ」と理解できる。ただしその背景に、「トランプ政権=株高」という思い込みも強すぎたようにも感じる。

市場は「大統領選前のドタバタ騒ぎ」にお付き合い

それはさておき、6日火曜日には、アメリカ株式市場の場中に、大統領がツイッターで「11月の大統領選挙後まで、追加の経済対策の協議を中止するように交渉担当者に伝えた」と述べたため、株価は大きく崩れた。

ところが7日水曜日の日本市場の場中(米国東部時間では6日夜)に突然、トランプ大統領がやはりツイッターで「個別に空運会社や中小企業向けの対策を打つべきだ、議会がそれを承認すればすぐに自分は署名する」、と語り、株価は大きく戻した。

それに対して今度は、8日木曜日に民主党のナンシー・ペロシ下院議長が、包括的な「より大規模な経済対策なしに、個別の支援策は実施しない」と記者団に語り、一時的にだがアメリカの株価が下振れする局面があった。

それがまた一転して9日金曜日は、トランプ政権が、これまで主張してきた1.6兆ドルの包括経済対策を、民主党側の2.2兆ドル規模に近づく形で1.8兆ドルに増額し、同日のスティーブン・ムニューシン財務長官とペロシ議長との電話協議で提示した。この報道で米株価は上昇したものの、次にはミッチ・マコーネル共和党上院院内総務が「大統領選前に追加の経済対策で合意できないだろう」と示唆したと報じられ、株価の上値はやや抑えられた。

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