REITめぐる金融環境が雪解け? 投資法人債の発行、増資相次ぐ

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一方、今年1月に株式会社の株式にあたる投資口発行を決議したのは、東京建物系の日本プライムリアルティ投資法人。一口あたり16万2382円で約146億円を調達。個人投資家で4.8倍、機関投資家で21倍と、投資家の需要は旺盛だったようだ。有利子負債比率(分母は有利子負債プラス出資総額)は09年12月末の49%から増資後に44.4%に低下し、財務の安定性も改善された。

ただ、その同投資法人でも投資法人債の発行となると、「法人債を発行できない状況ではないが、ローン(銀行借り入れ)の方がリファイナンスしやすく、コストもかからない。ただ、どこかのタイミングでは(法人債の発行に)トライしてみたい」(運用会社の東京リアルティ・インベストメント・マネジメント)という。

公募増資の動きとしては、09年10月に三井不動産系の日本アコモデーションファンド投資法人が212億円の増資を果たした。その後、ケネディクス不動産投資法人(09年10月、85億円)、三菱地所などがスポンサーのジャパンリアルエステイト投資法人(09年12月、267億円)、野村不動産レジデンシャル投資法人(09年12月、80億円)と、REITを取り巻く金融環境は雪解けの気配も垣間見える。

09年9月には、日本政策投資銀行が一部融資する「不動産市場安定化ファンド」(通称・官民ファンド)も設立され、REITが発行してきた投資法人債の大量償還に備え、公的な支援体制も整っていた。同ファンドの検討委員会資料によると、償還を迎える投資法人債は09年に670億円、2010年に1508億円、11年に680億円と、2010年に一つのピークが到来する。

しかし、今のところ官民ファンドの活用実績はゼロ。同ファンドを通じて投資法人債を発行すると、基準金利プラス最大で5.5%の調達金利となるなど、コスト高である点が敬遠されているようだ。

山田 徹也 東洋経済 記者

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やまだ てつや / Tetsuya Yamada

島根県出身。毎日新聞社長野支局を経て、東洋経済新報社入社。『金融ビジネス』『週刊東洋経済』各編集部などを経て、2019年1月から東洋経済オンライン編集部に所属。趣味はテニスとスキー、ミステリー、韓国映画、将棋。

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