久保健・プロミス社長--地域への溶け込みが不可欠、消費者団体とも提携したい
--新設する「お客様サービスプラザ」は新たな機軸だが。
社内資格試験で選出した人材を配置する。対面のカウンセリングを行うだけではなく、各地域の自治体や各種団体などとの提携も視野に入れている。消費者団体とも提携・連携していきたい。お客様サービスプラザを設置するまで、あと半年ある。その間、拠点となる地域を中心にプロジェクトチームをつくり、どのようなニーズがあり、われわれはどういう応え方ができるのかをきちんとリサーチする。
こうした施策の実現を通じて、社会へさらに同化し、地域に溶け込んでいかなければ、いつまでも「サラ金」と言われてしまう。とにかく、われわれのほうからアクションをとらないといけない。「次はあなたの番ですよ」と言われながら、なかなか応え切れなかった部分がある。それは、業界の「失われた何年」ということになる。
営業現場に行くと、若い社員には「このままではいけない」という思いが強いことを痛感する。しかも、ビジネスのアイデアは顧客と最も近いところから生まれる。この点は大切だ。昨年8月から、現場のアイデアを経営が吸い上げる運動をやっている。顧客とのどういう接点から、どのようなことを発想し、具体的に何を実行したら、どんな効果が得られたか。一連のフローを、イントラネットを駆使し、すべて全社的にオープンにし、共有化したのもそのためだ。
--今後、筆頭株主である三井住友フィナンシャルグループとの関係をどう考えているのか。
今まで以上に強固になる。カスケード(三井住友銀行との保証提携)事業などは、より親密になる。三井住友フィナンシャルグループによる出資拡大のいかんをしばしば尋ねられるが、これはタイミングの問題だ。その前に、今回の事業構造改革がある。出資は何も決まっていないが、あうんの呼吸ということになる。
くぼ・けん
1953年生まれ。三井住友銀行執行役員を経て、2007年にプロミス副社長、09年11月社長就任。
(週刊東洋経済2010年2月13日号)
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