"空飛ぶ三陸鉄道"天草エアラインの変革力

これが地域航空会社の生き残りのヒントだ

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シートポケットには客室乗務員のプロフィールが入っている

特に、この1年の利用者の増加は顕著だ。2013年度の総旅客数は7万6387人で、前年度比14.5%増を記録。搭乗率も、メインの福岡―天草線で60.8%(前年度は50.2%)、全路線でも59.6%(同52.6%)となった。2008年のリーマンショック以降、落ち込んでいたが、リーマン前の水準まで利用者が回復した。

部署を越えた一体感

「あの頃は創業以来の赤字続きで、会社全体に閉塞感があった」と、奥島社長は5年前を振り返る。まず取り組んだのは社内改革だった。

奥島社長がまず手を付けたのは、社内の一体感醸成だった

奥島氏が社長に就任した2009年は、リーマンショックの翌年で地域航空会社はどこも厳しい経営を迫られていた。奥島氏はまず、個室だった社長室の壁を取り壊し、ほかの社員と机を並べ、社員と積極的に会話する環境を整えた。

さらに、社長や管理職を含めた社員総出で1機しかない大切な飛行機の洗浄を始めた。「これが社員の一体感につながった」(奥島社長)。

全社員56名(うちパイロット8名、客室乗務員5名)は、さまざまな業務を兼務する。たとえば、空港のグランドスタッフは自社便が出発する時間帯にはカウンター業務、到着時には預け手荷物の運搬やお客様への引き渡し業務、それ以外の時間帯は予約センターの電話応対などの業務を行う。

また、フライトがない客室乗務員は保安検査場業務の手伝いをするなど、日々、マルチタスクを行っている。天草空港は日本では珍しく、保安検査も航空会社が担当しており、保安検査業務の資格を持つ社員が利用者の荷物をチェックする。このように、天草エアには所属する部署を越えて業務を助け合う文化が定着している。

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