台湾デジタル大臣「唐鳳」を育てた教えと環境 天才をつくった恩師の言葉と両親の教育
Ring the bells that still can ring
Forget your perfect offering
There is a crack in everything
That's how the light gets in
Leonard Coen「Anthem」より一部引用
「万事には裂け目がある。裂け目があるからこそ、そこから光が差し込むのだ」ということです。
――今回はありがとうございました。
唐鳳:ありがとうございました。Live long and prosper!(長寿と繁栄を!)

(注1)台湾の原住民=中国大陸からの移民が増える17世紀以前から、台湾に居住していた先住民族を台湾では公式的に「原住民」と呼ぶ。また、台湾では中国語(華語)のほかにも、福建省南部の言葉が台湾で独自に発展した台湾語(台語)、客家と呼ばれる人たちが話す客家語など多くの言語が話されている。
(注2) Ethereum=分散型アプリケーションやスマートコントラクト(契約のスムーズな検証や執行、実行、交渉などを狙ったコンピュータープロトコル)を構築するためのプラットフォームの名称であり、関連するオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの総称。ヴィタリック・ブテリンさんが提唱したもの。
(注3) 柄谷行人(からたに・こうじん)=1941年生まれ。著書に『定本 日本近代文学の起源』『トランスクリティーク』『世界史の構造』『哲学の起源』(すべて岩波現代文庫)『世界史の実験』(岩波新書)など多数。
(注4) 交換様式=柄谷行人氏が1998年に着想し、2010年刊行の『世界史の構造』でひとまず完成されたと思われる「交換様式論」を指す。社会システムの歴史を交換様式がどうであったからという観点から説明する理論。交換様式には4つのタイプがある。「互酬交換」(贈与とお返し)という関係を持つA、「服従と保護」(支配と被支配)の関係をB、「商品交換」(貨幣と商品)という市場で見られる関係をCとする。ここで、柄谷氏は交換様式Aは、交換様式BとCが浸透することで解体することになるが、その後、より高い次元で回復するという。互酬原理によって成り立つ社会Aは国家の支配Bや貨幣経済Cによって解体されるが、互酬的な関係が高次元で回復する。その回復した状態こそ交換様式D=Xと説明する。
前編「台湾の超天才『唐鳳』が語るデジタル教育の本懐」はこちら
執筆:福田恵介/撮影:徐嘉駒/協力:安蒜美保/
制作:東洋経済education × ICTコンテンツチーム
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