ボルボの大型新人「XC40」発売1年後の通信簿

最長1年の「納車待ち」が起きた人気の理由

何を隠そう、日本におけるボルボのラインナップの中で、2019年にもっとも売れたモデルがこのXC40なのだ。その数は4594台と、日本における同年のボルボの全モデルのうち、1/4を占めるのだから、車体は小さくとも存在感は大きい。

年間4500台といえば、輸入車としてはかなりの台数だが、驚くことにこれはあくまで登録ベースでの台数。実はXC40は世界規模でも超人気モデルで、今も生産が追いついていないのが現状だ。

「発売とともに多くのオーダーをいただいたのですが、最長1年の納車待ちとなりました。その後、生産ペースを上げたことで、現在は約4カ月程度まで短縮されています。長くお待たせしてしまったにもかかわらず、キャンセルがほとんどなかったことに私どもも驚いています」と、ボルボ日本法人の広報担当者は言う。

スポーティ仕様の「R-Design」(写真:ボルボ・カーズ)

興味深いのは、昨今のボルボは価格や大きさにとらわれず、ライフスタイルでモデルを選択する顧客が多く、その流れがXC40でも強く感じられること。

日本における累計でのグレード構成比をみると、上級タイプの「Inscription」が約38%、スポーティ仕様の「R-Design」が約34%、そして比較的ベーシックな「Momentum」が約27%。高価格グレードの比率が高いことからも、決して「安いボルボ」として価格重視で選ばれているのではないことが理解できる。

先進安全装備を全グレードに標準装備

その理由のひとつが、先進安全装備の充実だ。前述の通り、ボルボは緊急自動ブレーキといった先進安全装備に関して、世界最高水準の性能を誇る。しかも、それをXC40のようなスタンダードモデルにまで全車標準装備としているのが、特徴のひとつだ。

著名プレミアムブランドでも、実は先進安全装備がオプション設定となっている車種も少なくないが、ボルボはそんなブランドとは、そもそもの安全装備に対する考え方が違うのである。

昨今は安全でクルマを選ぶ時代であり、ここはユーザーからも大きく評価されている部分だろう。車種やグレードによって安全装備に差がないため、純粋にライフスタイルで選ぶことができるのだ。

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