韓国慰安婦団体の不正疑惑、何が問題なのか 補助金記載漏れ、個人口座との混同疑惑浮上
正義連と挺対協が国税庁に提出した資料について、「支援金と国庫補助金総額を誤って記載、あるいは記載漏れがあった」と疑われている。
例えば正義連は、2019年の決算資料に前年度からの繰越金として処理すべき寄付金残額である約22億7000ウォン(約2億円)が記載されていなかった。また、被害者支援事業の寄付金を受け取る人数を不正確に記載していた。
挺対協は2014年から2019年まで、ある企業から6億ウォン(約5200万円)以上の寄付を受けてきた。しかし、1億1000万ウォン(約1000万円)分しか記載していなかった。
相場より高値で住宅を購入
政府補助金に関する公開資料からも金額の記載が漏れていた。慰安婦問題の支援団体などは2016年から2019年までに、国庫補助金から13億4300万ウォン(約1億1700万円)を受け取っていた。このうち、正義連は2018年に1億ウォン(約900万円)、2019年に7億1700万ウォン(約6200万円)の補助金を受け取っていた。しかし、公開資料には2018年に0ウォン、2019年に5億3800万ウォン(約4700万円)としか記載していなかった。
挺対協も2016年から2019年まで毎年、政府の補助金を受け取っていたが、決算資料にはすべて0ウォンと記載されており、総額8億ウォン(約7000万円)程度が消えていることになる。このような疑惑について、正義連は「会計処理の過程で誤記があった」と釈明している。
2つ目は、正義連が2013年に韓国・現代重工業が社会福祉共同募金会を通じて寄付した10億ウォン(約9000万円)を使って、京畿道安城市にある7億5000万ウォン(約6500万円)の住宅を購入。これを元慰安婦のための保養施設「平和と癒やしが出会う家」として整備した問題だ。
これは、当時の周辺の不動産相場からすれば高値で購入したと見られている。さらに、安城市は水曜集会を行っているソウル中心部から約80キロメートル離れており、交通も不便だという理由で、当初の目的だった保養施設として利用されなかった。
さらに、挺対協が2012年、ある教会からソウル市麻浦区にある施設を無償で譲り受け、元慰安婦らの住居として使っていることがわかり、疑惑はさらに高まっている。これが事実だとすれば、巨額の寄付金を受け取り、安城市に施設を設置する理由がないためだ。
もし挺対協が相場より高値で住宅を購入したことで団体に損害を負わせ、転売した際に購入者に利益を図ったとすれば、これは業務上の背任に当たる。