「YouTuberとして稼ぐ人」がなお自信満々のワケ 堀江貴文「ブームは新しいフェーズに入った」

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僕の動画を見ている人たちのボリュームゾーンは、33~44歳。可処分所得の多い層をつかんでいるのは、広告ビジネスでは強みだと思う。小中学生など子どもをターゲットにしたYouTuberは、再生回数を伸ばしていても、その点では苦労するだろう。

ブームはたしかに、1つの山を過ぎたかもしれない。しかしゴルフとか麻雀とか釣りなど、可処分所得の多い大人に向けた動画配信は、広告ビジネスでリードできる分野だ。とくにトライアスロンの生配信は、お薦めしたい。

大人でも、長い動画をスマホで見る習慣が、普通のものになった。お金に余裕のある社会人が動画のマーケットの中心になりつつある。ブームは去ったのではなく、むしろ新しいフェーズに入ったのではないか。会社員こそ、YouTuberへの転身が向いている時代になったと言えるかもしれない。

YouTuberは、遊びを仕事にした人たちの代表格だ。もちろん各々に見せ方とか、努力は必要だけれど「好きなことをやって生活する」という基本は、変わっていない。

「遊び」を仕事につなげるためには?

僕は遊びを仕事に、仕事を遊びに変えて暮らしている。つまり、仕事と遊びの境がほとんどない。面白い場所へ出向き、面白い人たちと出会い、面白い体験をして笑っている毎日だ。多くの人は、僕が遊んでいるだけのように見えるかもしれないけれど、それを楽しみながら、誰よりも多くの仕事をこなしている。

遊びを仕事につなげるためには、豊富な知識とアイデアが必要になる。それを得るには、まず情報のシャワーを浴びるべきだ、と僕は何度も言っている。

だが、最も大事なのは、遊びにハマることだ。

「大人になったら、そんなに没頭できる遊びなんてありません!」

多くの人はこう言うけれど、はっきり言ってそれは嘘だ。誰でもハマれる遊びは必ずある。生まれてからいままで、一度も遊んだことがない、という人はいないだろう。みんな中途半端にやめてしまって、遊びきっていないだけだ。

僕は子どもの頃からハマり癖がすごかった。テレビゲームも、身体を使う遊びも夢中でやった。幼稚園のときに覚えた麻雀は、中学生になって熱中した。

一度楽しいと感じた遊びは、ひたすらやり尽くした。まわりの友だちが飽きてきても、僕が楽しければそれでいいから、1人で遊び倒したものだ。

そしてあるとき、パソコンに出会って完全にリミッターが外れた。プログラミングを自分で覚えて、仕事を請け負ってお金を稼ぐようにもなった。やがてインターネットの存在を知って、起業を果たした。

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