コロナ禍の「就活面接」を上手く乗り越えるコツ これまでの就活の概念がまったく通じない

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急速に進んだオンライン就活で、最も求められるのは“頭の切り替えの速さと柔軟性”です。学生にとって、人生初めての就活は緊張もするしストレスも感じることでしょう。しかし、面接の基本である「服装・髪型・言葉遣い・姿勢や態度・質問内容」などは、対面の場合と同じです。

気をつけなければいけない点は、オンライン面接の場合は、映像と音声のタイムラグが発生しやすいという点です。そのため、通常の対面面接よりも非言語の部分(表情や言い方など)を意識することが大切になります。

また、環境の選択も大事なポイントです。落ち着いて面接が行える環境が好ましく、背景の映り込みなどにも注意を払う必要があります。

採用活動が長期にわたる可能性も

大切なのは、オンライン面接に対する「慣れ」です。日ごろから友人たちと協力して、オンラインの操作や扱い方も練習しておくこと。また、1人で練習する場合、スマホの録画機能を活用して、客観的に自分の話し方や表情のチェックをすることも大事なことです。その準備や練習ができているかどうかは、採用担当側もある程度見抜くことができるでしょう。

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また、今年の就活は、例年以上の長期にわたる採用スケジュールが予想されます。ディスコが採用する側に向けて行った調査では、採用活動終了予定時期の変化について、全体の52%の企業が遅れる見込みと回答しています(「【緊急企業調査】新型コロナウイルス感染拡大による採用活動への影響」2020年4月発行)。

実際に、6月に予定していた面接の延期を決めるなど、ゴールデンウィーク以降、企業も対応に追われています。

就活生たちは長丁場の戦いにどのようなメンタルで臨むべきなのか。長期戦に耐えうるメンタルを作るためには、日々自己肯定感を高めることが必須です。

・これまでしてきた準備と計画を信じて活動すること
・応募する企業に関しては、軸がブレずに初心を貫くこと
・エントリーシートの再読み込みを行うこと
・友人たちと情報の共有や交換を行うこと

とくに、例年以上に志望動機や自己分析を繰り返し行うことが、メンタル的にもとても大事になります。

コロナ就活に対応できる学生/できない学生の分かれ目は、オンライン面接の十分な慣れと、就活に対するモチベーションを高く維持することと言えるでしょう。

吉井 伯榮 武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部客員教授

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よしい はくえい / Hakuei Yoshii

1953年生まれ、群馬県出身。2022年文部科学省高等学校教科書『ビジネス・コミュニケーション』執筆者、総合監修者。大学ではビジネス系の科目を担当、これまで担当してきたゼミでは、多くの学生を一流企業や一流大学院に送り出している。その傍ら、全国各地の企業や団体に向け、自らが創案した行動分析心理学「サイグラム」を応用したセミナーを開催し、家族や組織のコミュニケーション活性化のアドバイスを行っている。一般社団法人日本パーソナルコミュニケーション協会代表理事。JPCA子育て診断士会会長。

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