【産業天気図・食品】原燃料安が前半の追い風、後半は低価格化のボディブローで「曇り」に悪化


 そもそも国内食品業界は人口減による市場縮小という後退トレンドの中にあり、足元の原料安は一時の慈雨に過ぎない。需要減と競争激化の環境の中で起こるのは、合従連衡による生き残り策だ。

いち早くその傾向がでている業界がパンと油脂。山崎製パンは油脂調達先のミヨシ油脂<4404>に、日清オイリオグループ<2602>とともに出資し、今後製品の共同開発などに乗り出す。日清オイリオは油脂業界でも、昭和産業<2004>と業務提携を行い原料の共同調達などのコストメリットを狙う。食肉でも08年に工場の汚水問題で大打撃をうけた伊藤ハム<2284>と、静岡拠点の米久<2290>と業務提携を開始し、物流共同化などを検討中だ。

食品業界の中で、国内消費減を補える海外展開をしているのは味の素<2802>やキッコーマン<2801>などの限られた大手のみ。両社以外の業界プレーヤーの間では、事業提携や買収の機運が高まるだろう。
(麻田 真衣)

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