東大生が「本を深く読めて、かつ忘れない」ワケ 「3パターンの質問」で読書は10倍効率化する

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質問パターン2「違うんじゃない?」:あえて「反論」を考える

次は、「あえて反論を考える」です。例えばある物事に対して賛成意見を述べている人がいたときに、「想定される反対意見」を考えてみるのです。

本を読みながら考える「質問」は、いちゃもんや言いがかりではありません(出所:『マンガでわかる東大読書』)

「え? あえて著者の言うことの逆を考えるなんて、意味ないんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかと思います。しかしこれには理由があります。

それは、多くの場合、著者はこの「想定される反対意見」に対する回答を、しっかり文章の中に入れてくれているからです。

これは「譲歩」と呼ばれるものです。例えば「たしかに〇〇という意見もあると思う。だが、私はそれに対しては××だと考える」というような文は、古今東西、英語だろうが日本語だろうが非常に多く登場しています。みなさんもどこかで見たことがあるはずです(2つ前の段落の書き出し「え? あえて著者の言うことの逆を考えるなんて、意味ないんじゃない?」という一文も、僕の書いた譲歩だったりします)。

譲歩というのは一見、「相手の反対意見を認めるようなことを言う、意味のないもの」のように見えます。しかし想定される反論に対する答えを用意することで、読む人に対して「ああ、この人は独りよがりではなく、きちんといろんなことを考えたうえで書いているんだな」という印象を与えることができます。

だからこそ、著者の意見に対して「反論」を持ちながら文章を読んだほうが、頭に入ってくるのです。あなた自身が賛成か反対かは、ここでは問題ではありません。むしろ、賛成だからこそ反対の意見を、反対だからこそ賛成の意見を、しっかり考えておかなければならないのです。そうすることで、著者の話がよりよく理解できるようになるのです。

同じ言葉でも人によって「意味」が異なる

質問パターン3「それ、どういう意味?」:言葉の定義を考える

最後は「言葉の定義を考える」です。実はこれが、何かを読んだり聞いたりするうえでいちばん重要なポイントです。

「相手の話がよくわからない」とか「何を言っているのかいまいちピンと来ない」という場合、実は言葉の定義でつまずいていることが非常に多いのです。相手が使っている言葉の定義が、自分が想定しているよりも広かったり、狭かったり、あるいは自分がわかっていなかったりする。それが読書のハードルになっている場合が多いのです。

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