ユニクロも惚れた?Jクルーの実力とは 日本撤退後に大復活、今やセレブ愛用ブランドに

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ライオンズ氏の影響力を物語る「ジェナズピックス」

さらに大きいのは、ライオンズ氏自らがJクルーの広告塔に育ったことだ。

長身でモデル体型だったライオンズ氏が自らデザインした服を着てメディアやパーティに露出しただけでなく、影響力を持つファッションブロガーたちが「ジェナファッション」をまとってメディアやネットに出ることで、Jクルーの知名度は急上昇。今や通販サイトやカタログで「ジェナズピックス(お気に入り)」として紹介される商品は飛ぶように売れていく。

「通常のアパレルチェーンでデザイナーが表に出ることはない。ライオンズ氏の成功を受けて、Jクルーではそれぞれのカテゴリーのデザイナーがサイト上で紹介されるようになった」(流通業界調査会社プラネット・リテイルのケリー・タケット氏)

もとよりドレクスラー氏は「商品の潜在力だけでなく、先見性を持つ人物を見抜く力にはずばぬけている」(デービッドオーウィッツ氏)との評価があった。その指揮の下、花開かせたライオンズ氏との関係は「アップルにおけるスティーブ・ジョブズ氏と(デザイン担当の)ジョナサン・アイブ氏」とも言われる。

ライフスタイル提案型へ

近年は商品やブランドの多様化も奏功している。たとえば、買収していた老舗ブランドの「メイドウェル」をテコ入れし、Jクルーよりカジュアルかつ低価格なブランドとして2006年から展開し始めた。また、「イン・グッド・カンパニー」と呼ぶ他社とのコラボレーションプロジェクトでは、著名ファッションや生活雑貨ブランド等と手を組んで、Jクルー向けの商品を開発している。

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