褒めると「怖くなる」日本人女性に感じる矛盾 日々のやり取りをバージョンアップしよう

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一方、日本では女性も恋人やパートナーとの関係で改善できる点があると思います。いちばん残念なのは、「褒められ上手ではない」こと。日本の女性は褒められたときの受け答えが、「きつい」と思うことがあります。

例えば、恋人やパートナーと会ったときに、「かわいい服だね」「そのヘアスタイルすごく似合っているね」とか、「今日はキレイだね」なんて言われたとする。相手だって慣れていない中で褒めているのだから、「ありがとう」とか「うれしい」って反応すればいいのに、なぜか「どうして?」「なんでそんなこと言うの?」って返しちゃう。「なんか隠しているの」とか。

料理をしても叱られてしまう

せっかくサプライズで料理をしたのに、「あんなに台所を散らかして誰が片付けると思っているの?」と奥さんに言われた、という話を日本人男性から聞いたこともあります。料理を作ってくれたことより、片付けないといけないことに目がいってしまう。

確かに日本人の男性は、フランス人の男性ほど女性と家事をシェアしていないことが背景にあるかもしれませんが、こういうときくらいは素直に喜んで、片付けもお任せしちゃえばいいのです。あるいは、ここぞとばかりに片付け方を教えるか。

日本の女性が不思議だな、と思うのは、普段は男性からのサプライズやロマンチックな体験を期待しているというのに、いざ男性がいい雰囲気を作ってくれても、自分から壊してしまうことです。褒めてくれる人が外国人だったら、ひょっとしてそんなに謙遜しないのかもしれませんが……(これも不思議ですね)。

パートナーを喜ばせようとしても、こんな厳しい反応をされると、男性は褒めるのが怖くなってしまう。怒られていると思って。それでもう二度と褒めない。なので、女性は褒められたら素直に喜ぶところを見せたほうがいいと思います。

今はパートナーとの日々のやり取りが主にLINEになっている人が少なくないかもしれません。もちろん、SNSを通じたコミュニケーションも大切ですが、だからこそ、リアルの場でのやり取りをもっとグレードアップさせてみませんか。

ドラ・トーザン 国際ジャーナリスト、エッセイスト

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Dora Tauzin

フランス・パリ生まれの生粋のパリジェンヌ。ソルボンヌ大学、パリ政治学院卒業。国連本部広報部に勤務ののち、NHKテレビ『フランス語会話』に出演。日本とフランスの懸け橋として、新聞・雑誌への執筆、テレビ・ラジオのコメンテーター、講演会など多方面で活躍。著書に『フランス式いつでもどこでも自分らしく』『パリジェンヌはいくつになっても人生を楽しむ』『好きなことだけで生きる』などがある。2015年、レジオン・ドヌール勲章を受章。公式ホームページはこちら、 Facebookはこちら

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