グーグル携帯が日本向けにも有料アプリケーションの販売を開始、iPhoneの独壇場に切り込み
グーグルは23日、同社のOS「アンドロイド」を採用した携帯電話向けに日本でも有料アプリケーションの販売を開始した。日本では、NTTドコモがアンドロイドを採用した携帯電話「HT-03A」を販売している。
グーグルは、アンドロイド携帯電話用のアプリを配布するサイトとして「アンドロイド・マーケット」を運営している。アンドロイド・マーケットは、アップルのiPhoneでのアップストアに相当するサービス。海外ではすでに有料アプリを販売していたが、日本の携帯電話ユーザーが有料アプリを購入して利用することはできなかった。今回の販売開始で、日本の利用者もアンドロイド・マーケットから日本円でアプリケーションを購入することが可能になった。
世界的に人気を博しているライバルのiPhoneは、端末からアプリケーション、そしてアプリケーションの販売まですべてアップルがコントロールする仕組み。技術仕様はもちろんのことビジネスモデルもアップルの統制下に置かれている。iPhone・アップストア上では、アップルの許可なしにはビジネスができない。
これに対して、アンドロイドでは、端末もアプリケーションも販売もすべてオープン化されているのが特徴だ。電話機の開発はもちろんのこと、アンドロイド・マーケットでは、グーグルはアプリケーションの審査などは一切行わず、開発者が自由にアプリを登録・販売できる。有料アプリケーションの収益は、7割が開発者の収益とし、3割をグーグルが取得する。
日本のスマートフォン市場では、iPhone=ソフトバンクが圧倒的な販売台数を誇り、日本市場向けにも多くの有料アプリが販売されている。しかし、一方で、アプリ開発業者の間では、アップルの制約が厳すぎて収益につながっていないという不満も高まっている。
グーグル=NTTドコモ連合は、端末やアプリの開発会社の自由度を高めるオープン戦略で、多様な機能・サービスの展開を促す方針だ。iPhoneモデルに満足できない開発者を取り込み、iPhoneの独走に歯止めをかけることを目指す。
(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)
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