桐谷美玲にあやかる、ジェットスターの算段 ANA系の"勝ち組"ピーチ追う、JAL系の格安航空
人気女優の起用は、潜在需要の掘り起こしに結びつくか。
格安航空会社(LCC)のジェットスターグループは2月24日、女優の桐谷美玲さんを「ブランドアンバサダー」(イメージキャラクター)に起用したと発表した。桐谷さんが登場する動画(ブランドムービー)を制作し、同日から動画配信サイト「YouTube」や、JR東日本の車内モニター、阪神エリアの屋外ビジョンなどで公開を始めた。
ブランドムービーは、「グルメ」「ホテル」「コンビニ」をテーマにした計3本。航空運賃を抑えることで旅先でのグルメやホテルのグレードを充実させられる点、コンビニでチケット予約から購入まで手軽にできる点など、ジェットスターの利点を訴えている。
狙いはブランド戦略の強化
ジェットスターグループは、アジア・太平洋地域に路線網を張る豪州系の航空会社で、日本には2007年から国際線の乗り入れを始めた。日本法人のジェットスター・ジャパンは、日本航空(JAL)、豪カンタスグループがそれぞれ3割を出資して2011年に設立。成田空港を拠点として2012年7月に就航し、現在は10都市14路線の国内線を運航する。
そのジェットスターが、桐谷さんをイメージキャラクターに起用したのはなぜか。ジェットスター・ジャパンの鈴木みゆき社長は、「知的ですてきな桐谷さんのイメージが、ブランド(の強化)にぴったり」と語る。
ブランド戦略はLCCにとって重要なテーマの一つ。日本テレビのニュース番組『NEWS ZERO』のキャスターを務めるなど知的なイメージがあり、幅広い年代のビジネスパーソンに好感を持たれている桐谷さんの知名度や人気にあやかろうというのが、ジェットスターの算段のようだ。