『ヘッドハンティングされました』(33歳男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談
処方箋:『30代前半は新しいモラトリアム』
30代前半というのは、実は一番思い悩む年頃です。そろそろ結婚して子供もいるでしょうし(私は独身ですが)、かといって、うかうかしていると婚期だけでなく、転職市場の旬まで逃してしまいます。私の周囲にも「会社になんて頼らない」と言っていたのに、子供ができた途端に丸くなった人間は一杯いますから。
将来にわたる安定をとるか、それともキャリアアップを目指すか。どちらを選ぶかは、最終的にはあなたの価値観次第です。
あくまで「私であれば」の仮定ですが、たとえ年収が横ばいでも、60歳までの安定を失ったとしても、ここで人事マネージャーのキャリアを経験しておくのは、今後を考えると必ずプラスになるはずです。既に多くの業種で年功序列は崩壊しており、それは製造業では特に顕著です。黙って勤めていても、予想通りの物質的安定が手に入る保証などどこにもありませんし、下手をすると雇用の保証すらないかもしれません(それは電機業界において、2000年前後を経験されている方であれば、痛感されているはずです)。
であれば、今後のキャリアを考えて、少々きつくてもパスポート代わりにマネージャーを経験しておこうと考えるでしょう(しつこいようですが独身ですし)。
上に書いたようなことを踏まえ、オファーをくれた会社がどういった会社なのか、まずはじっくり話を聞いてみることですね。
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