『バブル世代はどうすれば…』(40歳男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談

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処方箋:『人生で求めるものとは』

 安定を取るか、それともあくまでキャリアアップの可能性にかけるか。これは価値観の問題であり、ここから先はご自身で判断していただくしかありません。

 ただ、一つだけ付け加えるなら、先の昭和的価値観に対して、平成的価値観を明確に持って欲しい、ということです。それは一言でいうならば“多様性”です。

 昭和的価値観においては、新卒で企業に入り、鬼のように残業し、定年まで勤めるというのがスタンダードでした(実際、転職というカルチャーも一般には存在していませんでしたし)。確かに、そういう生き方が時代にマッチしていたんですね。

 ただ、それだけで誰もが幸せになれる時代ではないのですから、これからは各自が自分の動機に従って生きれば良いのです。

 「会社にしがみつく」という生き方は、確かにかつては後ろ向きな生き方だったかもしれません。でも今後は、それは一つのポジティブな選択肢だと、個人的には考えています。既に存在しないレールのために、無駄に命を削るようにして働くことこそ、後ろ向き極まりない生き方でしょう。

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