「セクシー発言」小泉進次郎は中身がないのか 脱火力で立ち往生、汚染水処理で批判相次ぐ

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その前に、「脱火力発電に向けて、今後どうするのか」と質問されると、「廃止する」と即答したものの、「どうやって?」と追い打ちをかけられると、虚空にらんで沈黙した後、「私は先週(環境相に)なったばかりで……」と口ごもる場面もあった。

これについて、ロイター通信は「気候変動との戦いを『セクシー』に、日本の新しい環境相が発信」という見出しの記事を配信し、文中で「何ら詳細に触れることなく語った」と厳しく指摘。「セクシー発言」はネットで炎上状態となった。

小泉氏の存在で注目が集まる気候変動問題

国連本部での気候変動に関する一連の会議で、メディアが大きく取り上げたのは「環境少女」として世界が注目する16歳のグレタ・トゥンベリさんの登壇だった。気候変動対策におよび腰に見える各国首脳に対し「もしあなたたちが私たち(若い世代)を見捨てる道を選ぶなら、私はこう言う。『絶対に許さない』」と、可憐な容姿に似合わない激越な口調で演説、場内をどよめかせた。

この会議に参加したが出番はなかった小泉氏は会議の後、「(グレタさんの演説が)いちばん印象に残った。みんな重く受け止めていた」と絶賛した。ただ、国内のネット上には「16歳の少女とわが国の環境相は雲泥の差」などの書き込みが相次いだ。

物議をかもした「セクシー発言」は、隣席の女性司会者の言葉をとっさに引用したもので、そのことも含めて評価はわかれている。

【2019年9月27日18時54分追記】初出時の記述を一部修正いたしました。

政府与党内には「これまで日本では陰に隠れていた気候変動問題が、国民的な注目を集めたのは小泉氏の存在があったから」(政府筋)との肯定的見方もある。発言騒ぎの大きさに菅義偉官房長官は「反響が大きかったのは承知しているが、(別の人の)発言を引用しながら述べたものだ」と冷静さを装ったが、野党側は共産党の小池晃書記局長が「求められているのは具体的で実効性のある計画だ。大臣としての資質、資格に関わる」と批判、10月4日召集の臨時国会で追及する考えを示した。

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