韓国の若者が「確実で小さい幸せ」を求める理由 先端的なトレンドと古い慣習の「落差」

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韓国ではここ数年、トレンドスポットの地名に「キル(韓国語で“通り”)」をつけて呼ぶのが流行になっています。その由来は2014年頃のこと。梨泰院(イテウォン)駅近くの異国的な雰囲気の通りが有名になり、その通りの入口付近に昔の陸軍中央経理団(ユッグンチュンアンキョンニダン/現・国軍財政管理団)があったため、「経理団キル(キョンニダンキル)」として知られるようになりました。

この経理団キルの大ブーム後、個性的でオシャレな飲食店や服飾店などが並ぶ通りを「○○理団キル」と呼ぶのが流行になったのです。

・望遠洞(マンウォンドン)→望理団キル(マンニダンキル)
・松坡洞(ソンパドン)→松理団キル(ソンニダンキル)
・皇南洞(ファンナムドン)→皇理団キル(ファンニダンキル)

こんな感じです。

台湾グルメが人気

その他、ヒアリングから出てきた若者トレンドをランダムに挙げていきましょう。

■グルメ、店鋪

タイガーシュガーの店舗(撮影:稲田豊史)

・台湾発グルメ。一例として「タイガーシュガー」のタピオカミルクティー、「ホンルイゼン」のサンドイッチ。昨今、台湾サンドイッチ店が続々とオープンしている。

・韓国式の飲み屋屋台「ポチャ」。昔からあるが、若者向けに現代的な店が登場している。

・『クッカンチゴ(極限職業)』という映画に登場した実在の食堂。麻薬取締班の5人が捜査のために買い取ったチキン屋が大繁盛してしまう、という話。

・コイン式のカラオケ。1000ウォン(約100円)で4曲歌える。

■アイテム

ホンルイゼンのサンドイッチ(撮影:稲田豊史)

・「スリーコンセプトアイズ」という服のネットショッピングブランド。

・古着一般

■映像コンテンツ、メディア

・『プロデュース101』。オーディション番組。

・『アベンジャーズ』などのマーベル映画。
・定額制動画配信サービスのNetflix。なおAmazon PrimeやHuluは浸透していない(Amazonは韓国に進出していない)
・アフリカTV 。韓国で人気のライブアプリ。

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