大手ネット証券初の女性社長が開拓してきた道 「お前、普通でいいの?プロになりたいの?」
様々なジャンルのフロントランナーからビジネスのヒントを聞く「飛躍のアルゴリズム」。ゲストは、マネックス証券社長の清明祐子さん。大手ネット証券初の女性社長としても注目される清明さん、彼女が切り開いてきた道、そして視線の先にあるのは?
男性ばかりだった行員の世界
――清明さんは、大手ネット証券の初の女性社長。そして41歳の若さです。社長に就任して2か月ほどですが、周りの反応はどうですか。
かなり驚かれてしまっていて、たくさんの方から電話やメールなどをいただきました。
――こちらに三和銀行時代の写真があります。どういった時の写真なのでしょう。
三和銀行の寮で対抗する運動会の時の写真で、周りはみんな同期です。
――これを見ると、本当に周りは男性ばかりですね。この様子が当時の金融機関だったと思いますが、どうして金融機関に入ろうと思ったんでしょう。
銀行は営業・調査などいろんな業務があって、自分のキャリアの幅を広げていけるのかなと思ったのと、あと大学時代の近しい先輩が銀行員だった方が多かったというのがありました。最初は大阪の梅田支店に配属されて、法人営業を担当しました。
――ここで1つ目のキーワードに入ります。『お前、普通でいいの?プロになりたいの?』……三和銀行時代に言われたこの言葉が心に残っているということですが、どなたの言葉ですか?
これは、当時の上司から言われた言葉なんですが、衝撃的すぎて今でも光景を含めて覚えています。これを言われて「普通でいいです」とはなかなか言えず、どちらかというとプロになりたいですと答えました。支店の中でも最も怖いとおそれられている上司からの言葉でした。