カメラの次はプリンタ、「チェキ」の新戦略 写真の楽しみ方を再提案
ネット上での共有から、リアルでの共有へ――
富士フイルムは、スマートフォンで撮影した写真データを無線LAN経由でインスタントフィルムに印刷できるポータブルプリンタ、「スマホdeチェキ」を発売する。1月15日から中国で先行発売しており、日本では2月15日から、欧米などでも順次販売を開始する。
フィルムカメラでは当たり前だった写真の現像・プリントだが、デジタルカメラやスマホの普及で需要が激減している。フィルムカメラ時代にはプリントした写真をアルバムにまとめたり、焼き増しして配ったり、といった形で写真を楽しんでいたのに対し、現在は画像をプリントせずにPCやタブレット、スマホ上にデータを保存し、SNSで共有するといった形が主流だ。
2億人の潜在需要を見込む
このような流れに逆行し、スマホからの写真プリント需要に狙いを定めているのが、「スマホdeチェキ」だ。
中村祥敬イメージング事業統括マネジャーは、「世界のスマホの契約者数は2014年に20億人を突破した。当社調べでスマホユーザーの10.8%がスマホからの写真プリントを体験しているというデータがあり、潜在的には2億人のプリント需要があると見ている」と語る。
富士フイルムがポータブルプリンタを出す理由の一つには、ブームを呼んでいるインスタントフィルムカメラ「チェキ」のヒットがある。
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