プリンスホテルがいま「会員制」に進出するワケ ユーザーとホテル、双方のメリットとは?

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ちなみに、パブリックのホテルではブランドごとに原則として均一のサービスを提供することが求められるが、会員制ホテルでは各リゾートエリアの特徴を生かした、より自由度の高いサービス提供が可能となる。

「ターゲットとするお客様のニーズを踏まえ、ある部分のサービスをよりブラッシュアップしていくような、柔軟な戦略をとっていく」(荒原氏)と言う。

軽井沢はどのような施設か

さて、7月にオープンするバケーション クラブの施設は、実際どのようなものなのだろうか。開業に向けて準備が進む軽井沢を取材した。

プリンス バケーション クラブ ヴィラ軽井沢浅間のリビングルーム(筆者撮影)

軽井沢には、ザ・プリンス 軽井沢、軽井沢プリンスホテルなど、プリンスホテル系の複数の宿泊施設がある。バケーション クラブ軽井沢は、このうちの軽井沢 浅間プリンスホテルのホテル棟の一部をリニューアルするとともに、敷地にヴィラタイプの建物を新築してオープンする。

ホテルロビー付近には、バケーション クラブ会員専用のラウンジも新設した(筆者撮影)

具体的には、ホテル棟全78室のうち、48室をバケーション クラブ会員専用とする。客室はベッドをより快適なものに入れ替え、浴室やトイレなどの水回りを一新し、室内の段差を撤廃した。また、ファミリーでの利用を想定し、今まで2室だった部屋をつなぎ合わせて1室にしたファミリータイプの部屋(60㎡~)を4室用意した。

一方、ヴィラタイプは広さ80㎡のロッジ風の建物で、最大6名での宿泊が可能だ。間取りはリビングを中心に、寝室、和室、半露天のジャグジーなどがあり、長期滞在のニーズに応えるため、キッチンや食器なども用意されている。「軽井沢エリアでは、これまでもコテージやヴィラをお貸しする事業を展開してきており、そのノウハウを生かしている」(プリンスホテル広報)という。

なお、客室以外ではバケーション クラブオープンに合わせ、新たに掘削した源泉を利用した温泉棟をオープンさせるほか、レストランをファミリーでも利用しやすいように改装し、会員専用のラウンジも新設した。

新設された温泉棟の露天風呂からは、正面に浅間山が見える(写真:プリンスホテル)
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