「薬物依存の過去」を海外セレブが隠さない理由

アベンジャーズ俳優と「薬物」との苦しい戦い

「アベンジャーズ」でも有名な俳優のロバート・ダウニー・Jr。彼が語った「薬物依存の恐怖」とは?(写真:Han Myung-Gu/WireImage/GettyImages)

日本と違ってアメリカでは、薬物やアルコールなど「依存症に苦しんだ過去」を、芸能人たちが隠すことは少なく、むしろ積極的に語っている。

この秋出版される回想録で、女優のデミ・ムーアは、離婚や摂食障害、アルコール依存症に苦しんだ過去を、赤裸々に語る予定だ。そして、5月末にアメリカ公開されるエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』は、彼が薬物依存症の更生施設に入所するところから始まる。主演のタロン・エガートンによると、依存症の部分を隠さずにはっきり描くことは、プロデューサーでもあるジョンが望んだという。

世間のイメージが大事なスターたちが「自分の醜い部分」をわざわざ見せるなんて、考えられないと思うかもしれない。だが、この手の告白は、ハリウッドでよくあることだ。

ブラピが語った「依存症」の苦しみ

昨年には、ブラッド・ピットが、アメリカ版『GQ』のインタビューに対し、若い頃から毎日必ず、マリファナ、酒、タバコなど何か悪いものを使っていたと語った。子供を持ってからは酒以外をやめたが、「飲酒のプロ」を自認する飲みっぷりだったことから、一時は妻であったアンジェリーナ・ジョリーに完全親権を取られそうになっている。

ブラッド・ピットもアンジェリーナ・ジョリーも「依存症」に苦しんだ(写真:Michael Kovac/Getty Images Entertainment)

わが子を誰よりも愛する彼は、これですっかり目が覚めたようで、「僕の尿は、今、L.A.で一番きれいだよ」と、その記事の中で述べていた。

一方でジョリーも、若い頃には相当に危険なドラッグをやっている。もうずいぶん長い間、慈善事業に熱心で、6人の子供のやさしい母のイメージを押し出してきた彼女だが、『トゥームレイダー』のロケでカンボジアを訪れ、世の中の現実を目にするまでは、奔放でワイルドなセクシー女優として知られていた。

数年前、ジョリーは、テレビのインタビューでその頃を振り返り、「昔、自分は最悪のものに手を出した。死んでいてもおかしくなかった」と語っている。最近では、『ハロウィン』のジェイミー・リー・カーティスが、処方薬に依存していた過去をあらためて語った。

彼ら彼女らには、共通点がある。それは依存症に苦しんだのが過去の話であり、今は違うということだ。立ち直ろうという気もない人、治療の途中にある人は、こんなことを語らない。彼らがこういった黒歴史を語るのは、けじめであり、新たな人生の宣言であり、他者への啓発、励ましなのである。

次ページ「薬物依存症」に苦しんだアベンジャーズ俳優
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • コロナウイルスの恐怖
  • 小幡績の視点
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
<a href="https://bit.ly/2SmSYaR" target="_blank">新型肺炎で中国大停滞<br>アップル供給網に打撃</a>

新型コロナウイルスの拡大に伴う人の移動の制限によって、中国では企業活動の停滞が深刻です。iPhone生産にも甚大な影響が。組み立てを担う台湾・鴻海グループの鄭州工場は今……。「財新」特約のデジタル版連載「疫病都市」の続編です。