映画「長いお別れ」は家族を描ききった作品だ

多くの名優が出演を望む中野量太監督の力量

認知症となった父に向き合うことになった母娘の7年間を描く映画『長いお別れ』は、5月31日公開予定 (東洋経済オンライン読者向け試写会への応募はこちら) ©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

アメリカでは、認知症を患い、徐々に、ゆっくりと記憶を失っていく過程を「ロング・グッドバイ(長いお別れ)」と呼んでいる。それはもちろん本人にとってもそうだろうが、むしろ家族が感じる思いのほうが大きいのかもしれない。

蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努らが集結した映画『長いお別れ』は、直木賞作家・中島京子の実体験をもとに描き出した感動作。前作『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)が国内の映画賞34部門で受賞を果たすなど、高い評価を受けた中野量太監督待望の最新作となる。

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認知症となった父に向き合うことになった母娘の7年間を、時にユーモラスに、時に優しく描き出しており、原作小説は、第10回中央公論文芸賞、第5回日本医療小説大賞を受賞している。

先述した『湯を沸かすほどの熱い愛』や、音信不通だった母娘が父の死に向き合う姿を描いた『チチを撮りに』(2013)など、中野監督が多くの作品でモチーフにしてきたのは「家族」。これまでオリジナル脚本による家族の映画にこだわりを見せてきた中野監督だが、本作で初めて小説の映画化にチャレンジしている。

直木賞作家・中島京子の小説を映画化

原作を読み、「オリジナル脚本へのこだわりを簡単に捨てられた」と語るほどにほれ込んだという。その理由として「苦しい現実の中でも人間って愛おしいよ」というモチーフが、これまで中野監督が描いてきたモチーフと一致したことも大きかったようだ。

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